【早めの対策を!】5月・6月から急増!熱中症による搬送と労働災害の実態

作業現場で熱中症に苦しむ作業員のイラス

まだ4月ですが最近は急に暑くなりましたね。そこで熱中症について記載していました。

「熱中症=真夏のもの」という認識でいませんか?
実は5月・6月の時点から、すでに多くの人が熱中症で救急搬送されていることが、総務省消防庁のデータをみるとわかります。

📈 熱中症による救急搬送者数(令和5年:2023年)

総務省消防庁の発表によれば、令和5年5月〜9月における熱中症による救急搬送人員は91,467人。これは、調査開始(平成20年)以降で2番目に多い数字です。

  • 5月:3,655人
  • 6月:7,235人
  • 7月:36,549人
  • 8月:34,835人
  • 9月:9,193人

このように、真夏(7~8月)だけでなく、初夏(5~6月)からすでに1万人以上が搬送されている現実があります。

出典:総務省消防庁「令和5年 熱中症による救急搬送状況」


🏗️ 労働災害としての熱中症

熱中症は、日常生活だけでなく仕事中にも発生する重大な労働災害です。
厚生労働省の「STOP!熱中症 クールワークキャンペーン」資料では、毎年1,000人以上が職場で熱中症により死傷しており、その多くは建設業や製造業で発生しています。

出典:厚生労働省「令和5年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」

📊 月別の死傷者数(2016~2020年の累計)

厚労省の資料によると、死傷者数は7月・8月に多くなりますが、5月・6月にも発生が確認されています。

出典:厚生労働省「令和5年 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」

📌 職場で熱中症が発生しやすい理由

  • 暑熱順化が不十分:5~6月は体が暑さに慣れておらずリスクが高い
  • 急な気温上昇:寒暖差が大きい日が多く、体温調節が追いつかない
  • 作業環境:屋外作業、密閉空間、高湿度の現場では特に注意が必要

🛡️ 労働者・企業が取るべき熱中症対策

  • 🌡️ WBGT(暑さ指数)の把握:熱ストレスの評価指標を毎日確認
  • 💧 こまめな水分・塩分補給:スポーツドリンクなどを活用
  • 🪑 定期的な休憩:30-60分ごとの水分補給+涼しい場所での休息
  • 📚 熱中症に関する教育・訓練:早期発見・初期対応の習得が重要
  • 🧢 通気性の良い作業着・ヘルメットインナーの導入
  • 👀 体調確認やお互いの声がけ:ちょっとした「気づき」や「声かけ」で未然に防げるケースもあります。汗の出かたや、顔色に注意をしてみてください。

また、企業としては「労働安全衛生法」に基づき、作業環境の温湿度管理や健康面の管理なども含めた総合的な予防措置が求められます。


✅ おわりに

熱中症は「夏に気をつけるもの」という先入観が、対策の遅れにつながりがちです。
しかし統計が示すように、5月・6月からすでに多くの人が搬送されており、労働現場でも重大な災害が起きていることを認識し、早めの対策を行うことが必要です。

2025年もすでに暑くなり始めています。どうか、今から備えてください。ご安全に!

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